相変わらずWordPressの復旧のご相談は多いです

弊社は元々WEB制作会社です。復旧の専門家というより、WordPressを使ったサイト制作の専門家です。

最近は優れた有料テーマを販売している会社もあり、込み入ったカスタマイズを前提とせず、テーマ販売サイトに掲載されている見本のようなホームページを作ろうと思えば、ある程度パソコンやネットに長けている人であれば制作会社に依頼しなくとも制作が可能であったりします。

しかし、WordPressは日々進化しており、WordPressのバージョンアップに加え、プラグインのバージョンアップ、そしてPHPのバージョンアップがあり、その都度、サイトを管理されている方から、「バージョンアップしたらサイトは表示されるが管理画面にログインができない」、「サイトの上部に英文が表示されている」、「サイトが真っ白になりなにも映らない」といったご相談を受けます。実際、もうこうなると殆どの方がお手上げかと思います。それだけじゃなく、制作会社ですらお手上げということも少なくありません。

WordPressのメリットとし挙げられるのはHTML、CSS、Javaスクリプトなどの知識がなくてもWEBサイトの制作が簡単に行えるということがあると言えるでしょうが、問題は簡単にホームページやブログが制作出来るからといって決して簡単な構造ではないということです。構造そのものはハッキング対策やマルウェア感染防止対策の日々、より高度に複雑化しています。制作会社の方がお手上げで、弊社に依頼してくるのも頷けます。

つまり、WordPressの場合、制作することは簡単でも一度壊れてしまうと修復して復旧させるのはある意味サイトを制作するよりも労を必要とします。

本来、我々復旧業者が言うべきことではないと思いますが、サイトを立ち上げて間もなく、記事の数も少ない場合は改めて制作し直した方が実はコスト的には一番費用が掛からずに済みます。

時折、値引きを要求されるお客様がおられますが、弊社か比較的安価に修復作業を行っているため値引きには応じてません。

ちなみに、とあるWordPress復旧サービスを行っている会社のホームページを覗くと、初期調査費用が50000円とあります。恐らく、直る直らないは別にしてその50000円は取られるのでしょう。そして、その後、サイト復旧費用が10000円～とあります。あくまでも「から」なので実際いくら請求されるかは分かりません。

対して、WordPress救急隊では調査費用を頂いておりません。調査したからといって直るかどうかは分からないからです。これが温泉の発掘調査なら分かります。温泉が出ようが出まいがボーリング調査の費用は請求されますし、病院の検査も同様です。検査に異常がなかったらレントゲンや血液検査は無料なのかといえばむろんそんなことはありません。

ですから件のWordPress復旧会社が必ずしもボッタクリだとは言いませんが、「サイトの内部を調査したところ、当社では修復が出来ません、しかし、調査費用5万円は払ってくださいね」って言われたら、私だってなんか違うとモヤモヤしてしまうでしょう。恐らくこの違和感は温泉のボーリング調査にしろ、病院のレントゲン検査にしろ、実際に目に見える作業はしてくれるかどうかの違いだと思います。

でも、WordPressの復旧調査は見えづらく、分かりづらいというのが本音ではないでしょうか。

決してそこの会社がそうだとは言いませんが、見てもいないのに見ましたと報告して調査費用だけを請求することが可能性としてはゼロじゃないからです。

話を戻しますと、弊社では調査費用は一切頂いておりません。そのうえで修復・復旧に掛かる費用をお見積りさせていただいております。段階を踏んでいるとはいえ、やはり修復の内容によっては15000円から40000円程度費用は発生いたします。

そうすると、特にサイトを自分で制作した個人の方に多くおられますが、見積り金額を見て驚かれる方が結構いらっしゃいます。恐らくですが、最初に掛かった費用というのはドメイン代、レンタルサーバー代金、テーマ購入費用、併せて1万円から4万円ぐらいであったと思われます。特に無料のテーマを使ってサイトを作られた場合、極端な話、初期費用は2千円ぐらいでサイトが出来てしまいます(お名前ドットコムなどで安いドメインを取得すればもっと下がります)。

なのに3万円も復旧費用が掛かるのは納得できないというのは心情的には理解できます。制作費用がほぼゼロなのになんで復旧費用がそんなに掛かるんだよと、特に最近は簡単にワードプレスのインストールを含めサイトを構築できるから尚更でしょう。

だから我々はもしどうしても高いというのであれば新たにフォルダを作ってそこにワードプレスをインストールして、ドメインの向き先を変えたらいいのではありませんか、そうすれば費用はゼロ円ですとご案内しています。

中には作り直すのは分かったけど、記事のバックアップを取っていないとおっしゃられる方もおられますが、さすがにそれはこちらの責任ではないので・・・。サイトが見えずともWayback Machine（ウェイバックマシン）を使えば過去の記事を読めますが、新しく出来たサイトの場合、そもそもWayback Machineにヒットしないため、それも出来なかったりします。

結局、なにが言いたいのかというと、ワードプレスの場合、制作するよりも修復の方が遥かに難易度が高いです。その分、壊れたWEBサイトを復旧させるには相応の時間と技術を必要とします。制作専門の業者では対応が出来ないことも珍しくありません。

だからこそ、ワードプレスの導入については慎重に考えてください。プラグインを使ってバックアップを取る方法もありますが、サイトが破損してしまいそのプラグインにアクセス出来なかったら復旧のしようがありません。だからこそ、普段から記事はワードなどに保存しておくべきです。私たちのようなサイト修復業者に依頼するのが厳しいのであればそれもやむなしであると思います。